記事一覧

サザビーズ インポータントウォッチ、2022年6月15日開催

サザビーズ・ニューヨークは、今シーズンのカレンダーで最後のオークションとなる。6月15日に予定されているサザビーズのオークションでは、全175ロットを超えるカタログが1日で競売にかけられる。ティファニーの刻印が入ったRef.5270が4本(!)、初期の真鍮製ムーブメントのF.P. ジュルヌが数本、そしてオーデマ ピゲのグランドコンプリケーションのユニークピースが数本と、かなり豪華なセレクションとなっている。

Lot No.49:4つのキーワード/スティール、ヴィンテージ、パテック、クロノグラフ

サザビーズのカタログはコンテンポラリーな作品が多いが、注目株はLot No.49のステンレススティール製パテック“タスティ・トンディ” Ref.1463である。このモデルは、1940年代から50年代にかけて製造されたが180本も満たなかったとみられる。しかし、このモデルがさらに希少なのは、すべての12時間マーカーにブレゲ数字がアプライドされている点で、この組み合わせはこの数年間で20回を下回るほどしか登場していない。このモデルは魅力的なコンディションで、1949年に米国で販売されたもので、落札予想価格は25~50万ドル(約3365万〜6725万円)だ。

Lot No.73:ブラックセラミック ロイヤル オーク グランドコンプリケーション ユニークピース

私は、5月のジュネーブオークション以降、オーデマピゲ ロイヤル オークの個体が飽和状態になったため、エンド・オブ・デイズ オフショア以外のロイヤル オークをこのラウンドアップに加えることをためらった。しかし、サザビーズのLot No.73は、特別すぎてスキップできなかった。APのクライアントの特別な要望で2020年に製造された、ブラックセラミック製のユニークピースのロイヤル オーク グランドコンプリケーションだ。この時計ほど、現在のオーデマ ピゲを象徴するロイヤル オークはないだろう。これは限界に挑戦したクラシックなロイヤル オークなのだ。この時計の落札予想価格は20〜40万ドル(約2690万〜5380万円)とされている。

Lot No.75:初期のF.P.ジュルヌ トゥールビヨン

1990年代後半から2000年代前半のF.P.ジュルヌの腕時計は、過去2年間だけでも膨大に市場に出てきたように感じられるが、だからといって、Lot No.75が特別でないわけではない。このF.P.ジュルヌ トゥールビヨン・スヴラン・ア・ルモントワール・デガリテは、1999年に製造されたもので、特徴的な真鍮製のムーブメントを備えているが、この年に製造された作品の第3世代に属する。つまり、スースクリプションの作品ではないが、これまでに製造された最も重要なジュルヌのタイムピースのひとつであり、市場では新しい作品だ。(ただし、フィリップスには第2世代の1999年製のトゥールビヨン・スヴラン・ア・ルモントワール・デガリテ、Lot No.116があり、こちらも市場に出たばかりで今週末に入手可能となる。こちらの落札予想価格は比較的低い30〜60万ドルだ(約4035万〜8070万円)。

Lot No.164:スペシャルダイヤルを持つ初期のF.P. ジュルヌ オクタ クロノグラフ

ロットNo.75と同様に、このオクタ クロノグラフ(Lot No.164)は、真鍮製のムーブメントを搭載した極めて初期の個体だ。この時計が発表された2001年に、パリのラ・パンドゥレリーを通じて購入したオリジナルオーナー所有の個体である。ラ・パンドゥレリーは当時、F.P.ジュルヌのフランスにおける唯一の小売店で、サザビーズは、Lot No.164がフランスで最初に納品された時計である可能性が高いと見ている。この時計がほかの初期オクタ クロノグラフと比較してさらにユニークなのは、オーナーがこの時計の初期に行った点検の際にジュルヌによって調整されたダイヤルで、クル・ド・パリ仕上げとダイヤルの一部のレリーフにクロスハッチ装飾が施されていることだ。この時計の落札予想価格は25万〜40万ドル(約3365〜5380万円)だ。

Lot No.179: すべての英国贔屓にふさわしいパテック フィリップの複雑機構モデル

わずか5本のうちの1本、パテック フィリップ パーペチュアルカレンダー・クロノグラフ Ref. 3970P “ロンドン・エディション”は、もともとロンドンのサーチ・ギャラリーで開催された2015年のパテック フィリップ ウォッチアート大展覧会のために製作された作品だ。プラチナケース、ブラックダイヤル、ムーンフェイズ表示、12時位置のブレゲ風数字が特徴だ。Lot No.179は、今年のエリザベス女王のプラチナジュビリーに間に合うように、5本生産されたうちの2本目として市場に登場したもの。予想落札価格は20〜40万ドル(約2690〜5380万円)だ。


【関連記事】:では2022年春夏は、どんなバッグが流行るのでしょうか?

【スイスと日本の時計づくりの美学が融合】シチズン・カンパノラ初のとなるフライングトゥールビヨン搭載モデル

“宙空の美”をデザインコンセプトに掲げるシチズンのカンパノラから初となるフライングトゥールビヨンモデルが発表された。

“天”と“地”と名付けられたファーストコレクションは、18金ホワイトゴールドケースに、ラ・ジュー・ペレ社の⾼度な設計製造技術により美しく丁寧に作られた薄型トゥールビヨンムーヴメントCal.Y392と、会津漆の伝統⼯芸⼠である儀同哲夫(ぎどうてつお)⽒の⼿による漆塗り文字盤を合わせている。“天”は螺鈿(らでん)とプラチナ粉の研ぎ出しで星雲が炎のように舞う様を、“地”は乾漆粉(かんしつふん)で荒らした⿊⽣地に⾦を蒔いて⼤地のような荒々しい肌感を⾒せている。

カンパノラ 偽物 時計 コスモサイン AO1030-09L

番号:AO1030-09L
ムーブメント:CAL.4394
精度:±20秒/月
ケース素材:ステンレススティー
風防:デュアル球面サファイアガラス(99% クラリティ・コーティング)
バンド素材:ワニ革 三ツ折れプッシュタイプ中留
ダイヤル:一部サファイアガラス(無反射コーティング)使用
ケースサイズ:径39mm 厚さ12.5mm
保証:シチズンオーナーズサイトご登録により3年
機能:星座位置早見機能
北緯35度全天星座表示
実視等級4.0以上の明るさの恒星452個表示
主な星雲星団119個表示
日の出日の入り時刻の読取り
秒針停止機能
電池寿命:約3年
日常生活用防水
商品の説明:コスモサインの文字板は、精密な星座盤になっている
北緯35度の全天星座を表示
4.0等星以上の恒星452個をはじめ、 アンドロメダ銀河やオリオン大星雲などの星雲・星団を119個レイアウトし、 恒星の表面温度を4色で表している
11もの版を重ねながら、この小さなスペースに寸分の狂いなく表現する精密技術
時刻にあわせて時計と逆まわりに回転し、 リアルタイムの星座を正確に表示するメカニズム
ドーム状のサファイアガラス越しに覗きこむ満天の星は、 ミクロの宇宙と呼ぶにふさわしい。

時計技術の最⾼峰のひとつとして今⽇まで受け継がれているトゥールビヨンは、姿勢による時間精度の誤差を補正するため、18世紀末から19世紀初頭に考案された、調速脱進機構をキャリッジとよばれる⽀持台に配置し、⼀定の速度で回転させる機構である。本作では、その派生として後年発明された、まるでキャリッジが宙に浮いているように⾒えるフライングトゥールビヨンを搭載している。その技術を継承するメーカーのひとつが、2012年に機械式時計開発⼒のさらなる向上を⽬指してシチズングループに迎えられたスイスのラ・ジュー・ペレ社である。同社では、この複雑機構を与えながら、3.07mm(キャリッジを除く)という極薄のムーヴメントに留め、ケース厚10mmの薄型設計を実現。さらにダイヤカットと⼿作業による⾯取りを使い分けるなど、繊細な仕上げを随所に施し、精緻なメカニズムを美しく引き⽴てている。

⼀から設計されたキャリッジは、丁寧に磨かれたカンパノラのシンボルであるベルを抱き、ホワイトゴールドケースの裏ブタからは、一つひとつ磨き込まれたネジや、⼿作業によるサティナージュ(ヘアライン)が施されたブラックカラーのムーヴメントが堪能できる。

⽇本とスイスの時計づくりの美学が融合したシチズン渾身となるトゥールビヨンモデルは、それぞれ5本の限定製作となり、シチズン フラッグシップストア(東京と大阪)でのみ販売される。